2010年05月26日
中国アウトソーシングで思うこと
このところ中国の話題があがらない日は無いともいえるくらい注目されていますね。
共同代表の戸井は今週、とある日系電子部品メーカーの中国子会社に出張中ですし、私も最近相談いただいた案件は某製造業のIT開発における中国でのオフショア開発支援に関する案件です。シンクタンクで働く仲の良い知人も中国でのアウトソーシング事業を手がけており、マスコミでの報道だけでなく、身近な仕事としてこのところ中国の近さを肌で感じます。
いずれのプロジェクトにおいても、テーマは「コスト削減」です。
競争原理の働く市場では、コスト削減は避けては通れない課題なのでしょうが、製造業における生産プロセスだけでなく、ITの下流工程、あるいはシンクタンクの知人が手がけているのは、かなり専門性の高い高度な仕事を中国で実施するというものです。
マーケット(売り先)として中国を見ることは健全だとは思いますが、生産活動の外注先として中国を見ることが、長い目で見て、本当に良い戦略なのかと危機感を感じます。
以前、スターツ証券の役員の方の講演を聞く機会がありました。3年くらい前の話しですが、今でもハッキリ覚えていることは、役員が社用で外出した際に、その近くに居を構える新人の家庭をリストアップしておき、
「今まで息子(娘)さんを育ててくれてありがとう」
という言葉を親御さんに伝えに、新人の家庭を訪問しているというエピソードです。(現在も実施されているかは存じませんが)
この会社の企業グループ理念は、ご興味があれば下記リンクをご覧いただきたいのですが、企業の存在意義は「利益」ではなく「雇用」≒人としていることです。(その役員さんはそうおっしゃっていました)
http://www.starts.co.jp/company/index.php
その後、社員数名ともお話しをしましたが、ありがちなサイト上の企業理念と実態がかけ離れていて社員はそもそも企業理念を知らないという感じではなく、本当にこの企業理念に沿って会社が運営されていることが伝わってきたのが印象的でした。
従業員4,000人を抱える上場企業で、業績もIR資料を見る限りは好調なようで
す。
このような企業理念を持つ会社は、コスト削減の為の社員リストラ、海外への業務アウトソーシングに対する判断基準など、その結果は、随分と違ったものになるでしょう。雇用や福利厚生に対する活動はCSRの一つとして捉えられますが、従業員をリストラし、あるいは、取引先の発注単価を下げ、結果、得られた収益で、苗木を植えるといったCSR活動を行う会社もあるように想像しますが、長い目で見ると、本当はスターツさんのような会社が今の日本に必要なのかもしれないと今更ながら感じます。
共同代表の戸井は今週、とある日系電子部品メーカーの中国子会社に出張中ですし、私も最近相談いただいた案件は某製造業のIT開発における中国でのオフショア開発支援に関する案件です。シンクタンクで働く仲の良い知人も中国でのアウトソーシング事業を手がけており、マスコミでの報道だけでなく、身近な仕事としてこのところ中国の近さを肌で感じます。
いずれのプロジェクトにおいても、テーマは「コスト削減」です。
競争原理の働く市場では、コスト削減は避けては通れない課題なのでしょうが、製造業における生産プロセスだけでなく、ITの下流工程、あるいはシンクタンクの知人が手がけているのは、かなり専門性の高い高度な仕事を中国で実施するというものです。
マーケット(売り先)として中国を見ることは健全だとは思いますが、生産活動の外注先として中国を見ることが、長い目で見て、本当に良い戦略なのかと危機感を感じます。
以前、スターツ証券の役員の方の講演を聞く機会がありました。3年くらい前の話しですが、今でもハッキリ覚えていることは、役員が社用で外出した際に、その近くに居を構える新人の家庭をリストアップしておき、
「今まで息子(娘)さんを育ててくれてありがとう」
という言葉を親御さんに伝えに、新人の家庭を訪問しているというエピソードです。(現在も実施されているかは存じませんが)
この会社の企業グループ理念は、ご興味があれば下記リンクをご覧いただきたいのですが、企業の存在意義は「利益」ではなく「雇用」≒人としていることです。(その役員さんはそうおっしゃっていました)
http://www.starts.co.jp/company/index.php
その後、社員数名ともお話しをしましたが、ありがちなサイト上の企業理念と実態がかけ離れていて社員はそもそも企業理念を知らないという感じではなく、本当にこの企業理念に沿って会社が運営されていることが伝わってきたのが印象的でした。
従業員4,000人を抱える上場企業で、業績もIR資料を見る限りは好調なようで
す。
このような企業理念を持つ会社は、コスト削減の為の社員リストラ、海外への業務アウトソーシングに対する判断基準など、その結果は、随分と違ったものになるでしょう。雇用や福利厚生に対する活動はCSRの一つとして捉えられますが、従業員をリストラし、あるいは、取引先の発注単価を下げ、結果、得られた収益で、苗木を植えるといったCSR活動を行う会社もあるように想像しますが、長い目で見ると、本当はスターツさんのような会社が今の日本に必要なのかもしれないと今更ながら感じます。
2010年05月12日
電子書籍の衝撃
5月28日に国内発売されるiPadの予約が今週始まりましたね。
いよいよ、日本でも電子書籍化の波がやってくるのでしょうか。
先週、所用でディスカヴァーさんに行った際に、
「電子書籍の衝撃」佐々木俊尚著をタイミング良くいただけましたので、
さっそく拝読しました。
この書籍によると、
日本でも1998年に約150社の出版社と電気メーカーが
コンソーシアムを形成し電子書籍化に取り組み、
2年で頓挫したそうです。
理由は複数書いてあるのですが、
私が日本固有で根が深い課題だと感じたのは、
「取次中心の業界しがらみから脱却できなかった」
という点です。
取次のしがらみを優先したため、
電子書籍であっても書店に設置した専用端末から
USBでブックリーダー端末にダウンロードさせるというモデル
になってしまったそうです。
諸々事情はあるにせよ、消費者不在のモデルなので、
これでは上手くいかないわけです。
とはいうものの日本の出版業界の多くが取次経由で
書店販売をしていることも現実でもあり、
iPadが発売されたからといって、直ぐに急激な変化が
起こることは想像できません。
ですので、短期的には「読みたい本」がそれほど
電子化されていないという状況が続くのでは?
と感じます。
iPadがブックリーダー機能だけでなく、
iPhone機能を持っていることはアップル社の上手いところですね。
ただ興味深いのは、これまで出版社の牙城であった製本や
流通のしくみが電子書籍のプラットフォームで代替されるので、
セルフパブリッシング(自ら出版する)の時代になるという主張です。
短期的はコンテンツが苦しくても、長い目でみれば既存の出版業界
のビジネスモデルを崩すことが「衝撃」だということなのでしょう。
実はINSIGHT NOW!の雑誌化(webと並行したペーパの月刊誌)を
検討したことがあり、試作版をとある出版社様のご厚意もあり、
作りました。ISBNコード(日本図書コード)も既に申請済みです。
それでも実現できないでいる主な理由は、編集コスト、印刷コスト、
流通コストでした。
電子書籍のプラットフォームが出来上がれば、
印刷コストと流通コストは低減されるので、
総額としてのコストハードルは下がります。
このように、
iPadやキンドルという一見、新型のブックリーダーのデバイス登場は、
出版という機会を誰にでも提供しているわけですね。
コンテンツは自分で作ればいいわけですから。
Webの世界では玉石混淆の情報で溢れかえっているわけですが、
電子書籍の世界でもハードルが下がる結果、点数が増加し、
クオリティが落ちることが想像されますし、そもそも選ぶことすら
難しくなりそうです。
そういうことは容易に想像できるので、恐らくは出版社、
ソーシャルメディア、もしくはソレ向きのコンシェルジュ機能を
もった、エージェントが、数多ある電子書籍から自分にフィットし、
役にたつ情報をリコメンドしてくれるようになる(する)のだと
思います。
いよいよ、日本でも電子書籍化の波がやってくるのでしょうか。
先週、所用でディスカヴァーさんに行った際に、
「電子書籍の衝撃」佐々木俊尚著をタイミング良くいただけましたので、
さっそく拝読しました。
この書籍によると、
日本でも1998年に約150社の出版社と電気メーカーが
コンソーシアムを形成し電子書籍化に取り組み、
2年で頓挫したそうです。
理由は複数書いてあるのですが、
私が日本固有で根が深い課題だと感じたのは、
「取次中心の業界しがらみから脱却できなかった」
という点です。
取次のしがらみを優先したため、
電子書籍であっても書店に設置した専用端末から
USBでブックリーダー端末にダウンロードさせるというモデル
になってしまったそうです。
諸々事情はあるにせよ、消費者不在のモデルなので、
これでは上手くいかないわけです。
とはいうものの日本の出版業界の多くが取次経由で
書店販売をしていることも現実でもあり、
iPadが発売されたからといって、直ぐに急激な変化が
起こることは想像できません。
ですので、短期的には「読みたい本」がそれほど
電子化されていないという状況が続くのでは?
と感じます。
iPadがブックリーダー機能だけでなく、
iPhone機能を持っていることはアップル社の上手いところですね。
ただ興味深いのは、これまで出版社の牙城であった製本や
流通のしくみが電子書籍のプラットフォームで代替されるので、
セルフパブリッシング(自ら出版する)の時代になるという主張です。
短期的はコンテンツが苦しくても、長い目でみれば既存の出版業界
のビジネスモデルを崩すことが「衝撃」だということなのでしょう。
実はINSIGHT NOW!の雑誌化(webと並行したペーパの月刊誌)を
検討したことがあり、試作版をとある出版社様のご厚意もあり、
作りました。ISBNコード(日本図書コード)も既に申請済みです。
それでも実現できないでいる主な理由は、編集コスト、印刷コスト、
流通コストでした。
電子書籍のプラットフォームが出来上がれば、
印刷コストと流通コストは低減されるので、
総額としてのコストハードルは下がります。
このように、
iPadやキンドルという一見、新型のブックリーダーのデバイス登場は、
出版という機会を誰にでも提供しているわけですね。
コンテンツは自分で作ればいいわけですから。
Webの世界では玉石混淆の情報で溢れかえっているわけですが、
電子書籍の世界でもハードルが下がる結果、点数が増加し、
クオリティが落ちることが想像されますし、そもそも選ぶことすら
難しくなりそうです。
そういうことは容易に想像できるので、恐らくは出版社、
ソーシャルメディア、もしくはソレ向きのコンシェルジュ機能を
もった、エージェントが、数多ある電子書籍から自分にフィットし、
役にたつ情報をリコメンドしてくれるようになる(する)のだと
思います。
2010年04月16日
フォロワーと被フォロワーの2極化について
twitterのアカウントは日本で、500万人を超え年内に1,000万人を目指すそうですね。
実現するかどうかは分かりませんが、もし1,000万人を超えると日本の人口がざっくり1.2億人だとしたら、老若男女を問わず、10人に1人近くはtwitterのアカウントを持っているということになるのですから、ビジネスマンに限定すれば、きっともっと割合は多くなるでしょう。
挨拶代わりにtwitterアカウントを「普通」に交換するようになるのでしょうね。
(一部では既にそんな感じですが)
まだまだ初心者ではありますが、私も最近使い始めています。
特に優れていると感じるところは、自分の興味分野でのthought leader的な人のtwitterアカウントがアクティブであった場合、書籍や専門誌よりも有益な情報源になりえているところです。
これは凄いことだと思いつつ、感じるところは、「twitterも2極化するのではないか」ということです。
つまり、
・一握りのthought leader
・thought leaderをフォローする人
の2極化です。
もちろん、既に面識のある方とメール代わりのコミュニケーションツールとしても使えますのでそういう用途は別として、「情報収集」メディアという観点からそのように感じます。(情報収集ジャンルは千差万別様々だと思います)
私の現在の興味分野は、起業にまつわる分野や、メディア運営の関係からソーシャルメディア系、Webマーケティング系なのですが、そもそも新聞等のマスメディアにはニッチ過ぎて情報がほとんどありませんし、専門家のブログを読むとなると、ブックマークしたり、RSSリーダーに登録したりと、それなりの手間がかかりますが、twitterでは「フォローする」の1クリックで済みます。
thought leaderにしても、そもそもブログにはそれなりに気合を入れて書かないといけないところが、その専門家が良いと感じる情報にURLをコピペして一言添えるだけで、thought leaderっぽい感じがします。苦笑
実際、フォロワーにすればそれはそれで貴重な情報だったりするわけです。
例えば、勝間さんを見ていると、既に有名人だから、あっという間にフォロワーが増え、さほど苦労せずに、twitterでもthought leaderになれるという「強者のツール」的なように一見思えますが、勝間さんにしてもアウトスタンディングな仕事をし、その上で、出版したり、コラムを書いたり、苦労されて今のポジションにのぼりつめたのであって、もしも無名の勝間さんが今からtwitterを始めたら、もっと苦労せずに
thought leader的なポジションに早くのぼりつめたかもと感じます。
つまり、個人ベースで凄い人は凄いと理解されやすくなる環境がtwitterで提供されるのではと感じるのです。
日本でブレイクされはじめたのは去年くらいからでしょうから、このトレンドはしばらく続くのではないかと感じます。その間に特定の領域で影響力を増す人は増えるのでしょうね。
10年後もtwitterが大流行しているとは思えませんが、それはそれ、今使えるツールを使う手は大いにあると思います。
実現するかどうかは分かりませんが、もし1,000万人を超えると日本の人口がざっくり1.2億人だとしたら、老若男女を問わず、10人に1人近くはtwitterのアカウントを持っているということになるのですから、ビジネスマンに限定すれば、きっともっと割合は多くなるでしょう。
挨拶代わりにtwitterアカウントを「普通」に交換するようになるのでしょうね。
(一部では既にそんな感じですが)
まだまだ初心者ではありますが、私も最近使い始めています。
特に優れていると感じるところは、自分の興味分野でのthought leader的な人のtwitterアカウントがアクティブであった場合、書籍や専門誌よりも有益な情報源になりえているところです。
これは凄いことだと思いつつ、感じるところは、「twitterも2極化するのではないか」ということです。
つまり、
・一握りのthought leader
・thought leaderをフォローする人
の2極化です。
もちろん、既に面識のある方とメール代わりのコミュニケーションツールとしても使えますのでそういう用途は別として、「情報収集」メディアという観点からそのように感じます。(情報収集ジャンルは千差万別様々だと思います)
私の現在の興味分野は、起業にまつわる分野や、メディア運営の関係からソーシャルメディア系、Webマーケティング系なのですが、そもそも新聞等のマスメディアにはニッチ過ぎて情報がほとんどありませんし、専門家のブログを読むとなると、ブックマークしたり、RSSリーダーに登録したりと、それなりの手間がかかりますが、twitterでは「フォローする」の1クリックで済みます。
thought leaderにしても、そもそもブログにはそれなりに気合を入れて書かないといけないところが、その専門家が良いと感じる情報にURLをコピペして一言添えるだけで、thought leaderっぽい感じがします。苦笑
実際、フォロワーにすればそれはそれで貴重な情報だったりするわけです。
例えば、勝間さんを見ていると、既に有名人だから、あっという間にフォロワーが増え、さほど苦労せずに、twitterでもthought leaderになれるという「強者のツール」的なように一見思えますが、勝間さんにしてもアウトスタンディングな仕事をし、その上で、出版したり、コラムを書いたり、苦労されて今のポジションにのぼりつめたのであって、もしも無名の勝間さんが今からtwitterを始めたら、もっと苦労せずに
thought leader的なポジションに早くのぼりつめたかもと感じます。
つまり、個人ベースで凄い人は凄いと理解されやすくなる環境がtwitterで提供されるのではと感じるのです。
日本でブレイクされはじめたのは去年くらいからでしょうから、このトレンドはしばらく続くのではないかと感じます。その間に特定の領域で影響力を増す人は増えるのでしょうね。
10年後もtwitterが大流行しているとは思えませんが、それはそれ、今使えるツールを使う手は大いにあると思います。
2010年04月06日
ソーシャルの波はマスメディアも変えるのか
Twitterのブレイクにより、多くの利用者が個人の情報発信力の高まりやその有用性なんかを肌で感じているように思えます。
自分でマスメディアと同じような影響力を持てる時代かも?
という感覚、もしくは、
マスメディアのコラムより専門家が直接情報発信したコラムのほうが、多少、構成が良くなくってもエッジ感があるし面白く有益だと感じているはずです。
前者の影響力を持ちたい人は、効果の有無は別として、必死で、Twitterでフォロワーを増やす活動を行っているのでしょうね。
後者の、個人発信の情報が有益だと考えている人は、フォロワーを増やすよりもフォローする人を選別するのだと思います。
いずれにしろ、個人が情報力を高めていくというトレンドは、僕らがINSIGHT NOW!を立ち上げたときのコンセプトと同じであり、漸くその考えが広まってきたようでワクワクした気持ちになる反面、twitterの発想を持ち得なかったことに対して頭の悪さというか、考え付いた人はそこまで考えての上のtwitterだったのかという嫉妬に近い疑問すら湧きます。
今後、メディア運営者の立場からは、一情報発信者の立場でtwitterのフォロワーを増やすような動きではなく、結果的に個人の情報発信力をつけた人にたいして、より効果的にそれ以外の方々に伝えられるようなインフラを築き、そのトレンドを後押しするインフラを提供するという視点でサービスを考えていくべきなのでしょう。
アメリカの新聞社のサイトを見ているとWSJもWSPも1.0系メディアと思いきや、既にINSIGHT NOW!同様、記者やBloggerの顔出し実名つきのCGM型のシステムを取り入れています。
個人(全ての人ではないですが)がメディアパワーを持つのですから、記者とか一般の人とか関係ありません。ちょっとしたライティングスキルの差であり、その道のプロのほうが、余程情報が確かでもあり、即時性も高いと皆(メディアも読者も)が気がつき始めたということでしょうね。
恐らく日本のメディアにも今後広がる動きだと思います。
したがって、マスメディアの価値はコンテンツの品質保証、アグリゲーション、フィルタリングにシフトしていくのではないでしょうか。
突き詰めると、今後記者は必要最低限(つまりクビ!?でもクビ後のほうが活躍か?)に抑えられて、マスメディアはCGM化もしくはその道のプロがアドホックに記事単位で執筆依頼投稿するといったような変動費化の対応が迫られるような気がします。
日本でもいずれ、大手メディアか他のだれか(もちろん我々も)が、INSIGHT NOW! Visionaryのような個人のエッジを囲い込むアクションをとるでしょう。
勘の鋭い人は、既にそれを待ちうけて、シードを撒きブレークをしかけようと備えるわけです。
ですので、INSIGHT NOW!のようなCGMメディア、もしくはちょっと小さめでまだエスタブリッシュ感の薄いメデイア、専門分野に特化したメディアはその囲いこみを待つ人としては持って来いのメディアなわけですよね。
だからVisionaryのようなビジネス系メディアで露出を高める人は今後増える確率が高いし、ニーズも高くなるのだと思います。
もしかしたらTwitterだけで全てが事足りる?という危険を感じないでもないですが、twitterから有益な情報を取るには、キャズム的なハードルがあるようにも感じます。その辺については別途よく考察してみたいです。
自分でマスメディアと同じような影響力を持てる時代かも?
という感覚、もしくは、
マスメディアのコラムより専門家が直接情報発信したコラムのほうが、多少、構成が良くなくってもエッジ感があるし面白く有益だと感じているはずです。
前者の影響力を持ちたい人は、効果の有無は別として、必死で、Twitterでフォロワーを増やす活動を行っているのでしょうね。
後者の、個人発信の情報が有益だと考えている人は、フォロワーを増やすよりもフォローする人を選別するのだと思います。
いずれにしろ、個人が情報力を高めていくというトレンドは、僕らがINSIGHT NOW!を立ち上げたときのコンセプトと同じであり、漸くその考えが広まってきたようでワクワクした気持ちになる反面、twitterの発想を持ち得なかったことに対して頭の悪さというか、考え付いた人はそこまで考えての上のtwitterだったのかという嫉妬に近い疑問すら湧きます。
今後、メディア運営者の立場からは、一情報発信者の立場でtwitterのフォロワーを増やすような動きではなく、結果的に個人の情報発信力をつけた人にたいして、より効果的にそれ以外の方々に伝えられるようなインフラを築き、そのトレンドを後押しするインフラを提供するという視点でサービスを考えていくべきなのでしょう。
アメリカの新聞社のサイトを見ているとWSJもWSPも1.0系メディアと思いきや、既にINSIGHT NOW!同様、記者やBloggerの顔出し実名つきのCGM型のシステムを取り入れています。
個人(全ての人ではないですが)がメディアパワーを持つのですから、記者とか一般の人とか関係ありません。ちょっとしたライティングスキルの差であり、その道のプロのほうが、余程情報が確かでもあり、即時性も高いと皆(メディアも読者も)が気がつき始めたということでしょうね。
恐らく日本のメディアにも今後広がる動きだと思います。
したがって、マスメディアの価値はコンテンツの品質保証、アグリゲーション、フィルタリングにシフトしていくのではないでしょうか。
突き詰めると、今後記者は必要最低限(つまりクビ!?でもクビ後のほうが活躍か?)に抑えられて、マスメディアはCGM化もしくはその道のプロがアドホックに記事単位で執筆依頼投稿するといったような変動費化の対応が迫られるような気がします。
日本でもいずれ、大手メディアか他のだれか(もちろん我々も)が、INSIGHT NOW! Visionaryのような個人のエッジを囲い込むアクションをとるでしょう。
勘の鋭い人は、既にそれを待ちうけて、シードを撒きブレークをしかけようと備えるわけです。
ですので、INSIGHT NOW!のようなCGMメディア、もしくはちょっと小さめでまだエスタブリッシュ感の薄いメデイア、専門分野に特化したメディアはその囲いこみを待つ人としては持って来いのメディアなわけですよね。
だからVisionaryのようなビジネス系メディアで露出を高める人は今後増える確率が高いし、ニーズも高くなるのだと思います。
もしかしたらTwitterだけで全てが事足りる?という危険を感じないでもないですが、twitterから有益な情報を取るには、キャズム的なハードルがあるようにも感じます。その辺については別途よく考察してみたいです。
2010年04月01日
ソーシャル化の波は企業文化をも変えるのかも
このところのtwitterのブレイクやINSIGHT NOW!を運営していることもあり、ソーシャルマーケティング関係の情報には特にアンテナを立てるようにしています。
フォレスターリサーチのアナリストによって書かれた『「グランズウェル」-ソーシャルテクノロジーによる企業戦略』は、日本では2008年11月に初版、2010年2月に初版2刷という状況なので、あまりメジャーではないのかもしれませんが、企業がソーシャルメディアを利用する術が整理されており、たいへん示唆に富んでいるように思えます。
これだけ得るものが多くて2000円というのはかなり得した気分になります。
「グランズウェル」という言葉自体が聞き慣れない用語ですが、同書の定義では下記となっています。
「人々がテクノロジーを使って企業など伝統的組織ではなく、お互いから調達する社会的動向」
確かに我々消費者は比較サイトで価格や評判を調べることは習慣化していますし、amazonの書評を読んでから本を買うこと、マスメディアだけでなくブログ、SNSやtwitter経由で情報を得ることが普通になってきています。
例としてはこういった動きを「グランズウェル」というのでしょうね。
こういった動きは従来の企業観点からは、手放しで歓迎できるものではないものの、無視できるものでもなく、むしろ前提としてビジネスを考えましょう、ついては手順はxxxです。という啓蒙書+マニュアル的な本です。
300ページを越える書籍なのでこのブログでは紹介しきれませんが、1つあげると、企業がソーシャルマーケティング戦略を立案するには「POST」というフレームワークが有効だと説かれています。
・People
・Objective
・Strategy
・Technology
顧客を知り、目的を考え、その上でコミュニケーション戦略を練る、そして最後に最適なテクノロジー≒アプリを選ぶというフレームですね。
例えば、twitterがブレイクしている、今、
「ツイッターを使って安く売上をあげよう!」
という発想が湧いたとしたら、「それは違うだろ、ちょっと待て」ということです。
まずは、企業の顧客は誰で、その顧客が何処にいて何を欲していてソーシャルメディアで何をコミュニケーションしているのかを調べ、その上で、企業としてその顧客に何を働きかけ、会社として何を求めるのか、そして最後に最適なツールを選択する。最初にtwitterありきはおかしいと。
そもそもですが、例えば、10社や100社のクライアントで商売が成立している企業であれば、営業マンによる顧客フォローを更に手厚くする作戦のほうが余程有効な場合だってあるわけでしょうから。
ただ、私が以前属していた、比較的「お硬い業界」である保険業界でもアフラックがTwitter公式アカウントを持っていたり、ライフネット生命の出口社長がTwitterアカウントを持たれていて、ゆるい(ゆるくないかもしれませんが、プレスリリースなんかと比べて)つぶやきを発信しています。グランズウェルに適応するか否かは業界云々ではなく、企業としてのスタンス、企業文化なのでしょうね。
企業にとってのパブリックリレーションは広報部にお任せというか、広報部が全てのメッセージを統括するという時代では無くなってくるのかもしれませんし、さもなければ、広報部の役割りが今よりももっと社内横断的コミュニケーションハブに進化したり、顧客とのインターラクティブな接点へと機能変化してゆくのだと思います。
日本が中国のように社会主義国になったり、情報統制を行う国にならない限り、ソーシャル化の波は進展することはあってもこの先、消えてなくなることは無いでしょう。
ということは、(全ての企業に該当するわけではないでしょうが、)多くの企業では顧客とのコミュニケーションのあり方をグランズウェル的な動きを前提とした戦略も考慮していく必要に迫られるということです。
そういう意味では、インターネット技術の進展とともに拡がりつつあるこういったグランズウェル的な動きが、近い将来、企業文化をも変えていくのかもしれないと感じます。従来のようにコーポレートメッセージが広報や役員によって吟味された僅かな量ではなくなるわけですから。
フォレスターリサーチのアナリストによって書かれた『「グランズウェル」-ソーシャルテクノロジーによる企業戦略』は、日本では2008年11月に初版、2010年2月に初版2刷という状況なので、あまりメジャーではないのかもしれませんが、企業がソーシャルメディアを利用する術が整理されており、たいへん示唆に富んでいるように思えます。
これだけ得るものが多くて2000円というのはかなり得した気分になります。
「グランズウェル」という言葉自体が聞き慣れない用語ですが、同書の定義では下記となっています。
「人々がテクノロジーを使って企業など伝統的組織ではなく、お互いから調達する社会的動向」
確かに我々消費者は比較サイトで価格や評判を調べることは習慣化していますし、amazonの書評を読んでから本を買うこと、マスメディアだけでなくブログ、SNSやtwitter経由で情報を得ることが普通になってきています。
例としてはこういった動きを「グランズウェル」というのでしょうね。
こういった動きは従来の企業観点からは、手放しで歓迎できるものではないものの、無視できるものでもなく、むしろ前提としてビジネスを考えましょう、ついては手順はxxxです。という啓蒙書+マニュアル的な本です。
300ページを越える書籍なのでこのブログでは紹介しきれませんが、1つあげると、企業がソーシャルマーケティング戦略を立案するには「POST」というフレームワークが有効だと説かれています。
・People
・Objective
・Strategy
・Technology
顧客を知り、目的を考え、その上でコミュニケーション戦略を練る、そして最後に最適なテクノロジー≒アプリを選ぶというフレームですね。
例えば、twitterがブレイクしている、今、
「ツイッターを使って安く売上をあげよう!」
という発想が湧いたとしたら、「それは違うだろ、ちょっと待て」ということです。
まずは、企業の顧客は誰で、その顧客が何処にいて何を欲していてソーシャルメディアで何をコミュニケーションしているのかを調べ、その上で、企業としてその顧客に何を働きかけ、会社として何を求めるのか、そして最後に最適なツールを選択する。最初にtwitterありきはおかしいと。
そもそもですが、例えば、10社や100社のクライアントで商売が成立している企業であれば、営業マンによる顧客フォローを更に手厚くする作戦のほうが余程有効な場合だってあるわけでしょうから。
ただ、私が以前属していた、比較的「お硬い業界」である保険業界でもアフラックがTwitter公式アカウントを持っていたり、ライフネット生命の出口社長がTwitterアカウントを持たれていて、ゆるい(ゆるくないかもしれませんが、プレスリリースなんかと比べて)つぶやきを発信しています。グランズウェルに適応するか否かは業界云々ではなく、企業としてのスタンス、企業文化なのでしょうね。
企業にとってのパブリックリレーションは広報部にお任せというか、広報部が全てのメッセージを統括するという時代では無くなってくるのかもしれませんし、さもなければ、広報部の役割りが今よりももっと社内横断的コミュニケーションハブに進化したり、顧客とのインターラクティブな接点へと機能変化してゆくのだと思います。
日本が中国のように社会主義国になったり、情報統制を行う国にならない限り、ソーシャル化の波は進展することはあってもこの先、消えてなくなることは無いでしょう。
ということは、(全ての企業に該当するわけではないでしょうが、)多くの企業では顧客とのコミュニケーションのあり方をグランズウェル的な動きを前提とした戦略も考慮していく必要に迫られるということです。
そういう意味では、インターネット技術の進展とともに拡がりつつあるこういったグランズウェル的な動きが、近い将来、企業文化をも変えていくのかもしれないと感じます。従来のようにコーポレートメッセージが広報や役員によって吟味された僅かな量ではなくなるわけですから。